生きる場所

ビオトープ・ビオガーデンについて

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ビオトープとは?

野生生物の相互関係によって成立する生態系が存在する場所、野生生物の生息場所のことです。その領域、その土地本来の植生やそれに付随する野生生物を呼び戻すために、壊れた場所を修繕し回復させることです。
ビオトープは完全に野生生物の利益のみを想定しています。

ビオガーデンとは?ビオトープとの違い

本来のビオトープとは違い、都市内では多くの人たちに受け入れてもらうために、美しくもありまた有害な生物を含まないことが求められるなど、人間の利用の面を考えて入れています。

それでも、できるだけ野生生物にとって好ましい自然的な要素を含ませて工夫し、より健全な生態系の成立を目指すビオトープ的な公園、ビオトープ的な庭園をビオガーデンと呼んでいます。

植栽については、従来のように栽培種、園芸種ばかりでなく、その地域に在来する樹木を選び、雑木と呼ばれていたものも重要になってきます。またこれまで雑草と言われて排除されてきたものも野草として多少なり受け入れていくことになります。こうしたことで、本来の植生に依存していた昆虫や野鳥などの野生生物が呼び戻され生息する場所として大きな役割を果たしていくことになります。
人の利用を前提としているので、状態を維持していくために草刈りや剪定などの管理が必要になります。

ビオガーデンは都市内の公園や学校の校庭、そして一般家庭の庭でもつくることができます。ひとつひとつの規模は小さくても、地域に多数が点在することによって、それぞれのつながりが生まれ、より大きな可能性を秘めることができます。

ビオガーデンの効果

これまで自然が少なくなった街で生活し、人工的な公園に接してきた人たちにとって、本格的な自然への志向を育てる意味で大きな意義があります。
人にとっては、自然とふれる機会が増えて、四季の賑わいを感じることができるなど、情操の面からも重要であると考えられます。
野生生物にとっても、生息場所が確保されることで、ジーンプールとして機能していくでしょう。また移動中継場所としても利用されるでしょう。
そして、乾燥や騒音、大気汚染などのストレスも和らげます。

ビオガーデンで何ができるのか?

ビオガーデンで一体何ができるのでしょうか?散歩もよし、じっと草花を眺めるのもよし、鳥のさえずりに耳を傾けながらページをめくるのもよし。そんな憩いの場としての利用に加えてビオガーデンに様々な工夫、施設を組み入れれば、自然教育にも役立てることができます。身近に自然が少ない都市内の学校ではとても有効な手段となるでしょう。自然の面白さ、大切さ、あるいは危険でもあることを知ることができ、将来、自然を大切に守っていく行動に結びついていくことでしょう。

草木遊びをしよう!

落ち葉や木の実、草の実は自然の恵み。
落ち葉やドングリを拾って、オリジナルの宝物を作ってみよう。

自然のしくみを知る

落ち葉が地面に積もりそれを土壌動物が食べて分解し土に戻りまた木の体になっていく、というような、資源が循環していることの教材になるでしょう。
土壌動物の観察もできます。

食う食われる。食物連鎖のしくみ。
いろんなピラミッド、いろんなつながりがあります。

ムービー 「これから」

ビオトープのわかりやすい説明ムービー、生態系再生の取組みなど動画で分かりやすく解説します。...動画を観る